- 「PFCバランスって何?カロリー制限と何が違うの?」
- 「どうやって計算すればいい?」
- 「簡単にPFCバランスを計る方法が知りたい!」
- 「PFCバランスダイエットで痩せないんだけど…」
こんなお悩みはありませんか?
ちょっと難しそうなPFCバランスについて、具体例を交えた計算方法や、道具なしでだいたいの目安を計る方法などを、簡単にわかるよう解説しましょう!
今回は、PFCバランスダイエットについて、【医療提携】整体&パーソナルジム ASFiT(アスフィット)がご紹介します。
思うように痩せない方、簡単に栄養バランスを整えたい方はぜひご覧ください!
PFCバランスとは?

PFCバランスとは、三大栄養素である
- Protein(たんぱく質)
- Fat(脂質)
- Carbohydrate(炭水化物)
の摂取バランスのことです。
ダイエット成功には、このPFCバランスを整えることがカギとなります。
なぜPFCバランスが重要なのか?

PFCバランスが崩れると、たとえ摂取カロリーが適正でも以下のような問題が起こりやすくなります。
- 体調不良
- 筋肉量の減少による基礎代謝の低下
- 体脂肪の増加
- 長引く停滞期
- ホルモンバランスの乱れ
- 生活習慣病のリスクが高まる
カロリーだけを考えた食べないダイエットは、栄養が偏る影響でお肌や髪もパサパサになりがち。
しかも、食事を戻すことでリバウンドしやすく、体脂肪以上に筋肉が減ることで太りやすい体質をつくってしまうことにも。
そのため、PFCバランスを整えることは、ダイエットや健康維持に必要な取り組みなのです。
PFCバランスの計算方法

では、PFCバランスはどうやって計算するのか?
具体例を交えながら、計算方法を3ステップに分けて紹介していきましょう。
①1日に必要な摂取エネルギー量を計算する
ダイエットに必要な摂取カロリーを算出するためにも、まずは
1日に必要な摂取エネルギー量=基礎代謝量×身体活動レベルの係数
を計算します。
基礎代謝量の計算
はじめに、自分の基礎代謝量(生命維持に必要な最小限のエネルギー量)を計算しましょう。
ここでは、日本人向けとして妥当性が高いとされる国立健康・栄養研究所の計算式を紹介します。
- 【男性】
(0.0481×体重(kg)+0.0234×身長(cm)−0.0138×年齢(歳)−0.4235)×1000÷4.186 - 【女性】
(0.0481×体重(kg)+0.0234×身長(cm)−0.0138×年齢(歳)−0.9708)×1000÷4.186
なお、以下のサイトで計算ツールを利用できます。ぜひ計算してみてくださいね。
国立健康・栄養研究所の式を用いた基礎代謝量の推定|国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所ホームページ
身体活動レベルの係数
次に、算出した基礎代謝量に、自分の身体活動レベル(日常の活動量)に応じた係数をかけます。
以下の表を参考に、自分に当てはまる係数をかけましょう。
身体活動レベル | 日常生活の内容 | 係数 |
低い(Ⅰ) | 生活の大部分が座位 で、静的な活動が中心の場合 | 1.50 |
ふつう(Ⅱ) | 座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、通勤・買い物での歩行、家事、軽いスポーツ、のいずれかを含む場合 | 1.75 |
高い(Ⅲ) | 移動や立位の多い仕事への従事者、あるいは、ス ポーツ等余暇における活発な運動習慣を持っている場合 | 2.00 |
これで算出された摂取カロリーを下回れば、計算上は痩せていきます。
具体的な計算例
例として、
- 40歳女性
- 身長150cm
- 体重55kg
の場合で単純計算してみましょう。
まず、
- 1128kcal(基礎代謝量)×1.75(ふつう(Ⅱ))=1937kcal(1日に必要な摂取エネルギー量)
となります。
1ヶ月で1kg痩せるためには、約7200kcalの消費が必要なので、計算上は1ヶ月(30日)で1日あたり240kcalの消費が必要。
つまり、1日の摂取カロリーを、
1937kcal-240kcal=1697kcal
に抑えれば、1ヶ月後に1kg痩せます。
②目標とするPFCバランスの割合を決める
摂取カロリーを計算したら、今度は厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年度版)」を参考に、目標とするPFCバランスの割合を決めます。
18歳~49歳の一般的な割合は以下のとおり。
- P(たんぱく質):13~20%
- F(脂質):20~30%
- C(炭水化物):50~65%
しっかりトレーニングをする人は、たんぱく質の割合を増やして
- P(たんぱく質):30%
- F(脂質):20%
- C(炭水化物):50%
でもいいでしょう。
③各栄養素の必要量を計算する
最後に、1日に必要な摂取エネルギー量とPFCバランスの割合から、各栄養素の必要量を計算します。
それぞれの栄養素の1gあたりのカロリーは、以下のとおりです。
- P(たんぱく質):4kcal
- F(脂質):9kcal
- C(炭水化物):4kcal
したがって、摂取カロリーを1734kcal、PFCバランスの割合を20%:25%:55%とした場合、
たんぱく質(P):
- カロリー:1697kcal×20%=339kcal
- グラム数:339kcal÷4kcal/g=約85g
脂質(F):
- カロリー:1697kcal×25%=424kcal
- グラム数:424kcal÷9kcal/g=約47g
炭水化物(C):
- カロリー:1697kcal×55%=933kcal
- グラム数:933kcal÷4kcal/g=約233g
となります。
≪具体的な計算例の結果≫
- 1日に必要な摂取カロリー:約1697kcal
- PFCバランス(20%:25%:55%):たんぱく質約85g、脂質約47g、炭水化物約233g
PFCバランスは『手ばかり』で簡単に目安を計れる

PFCバランスと言われても、何をどのくらい食べればいいのか具体的にイメージするのは難しいですよね。
食事管理アプリに毎回記録するのが難しいズボラさんもいると思います。
そこで便利なのが「手ばかり」。
- 主食(炭水化物):軽く握ったこぶし1つ分
- 主菜(たんぱく質):手のひら1枚分(生の状態で)
- 副菜(野菜やきのこなど):生野菜なら両手山盛り1杯分、加熱したもので片手約1杯分
と、1食分の栄養の目安がだいたい計れます。
他にも、果物は1日で手のひら1つ分、お菓子は片手におさまる量が1日分、などといった目安として活用できます。
外食時やコンビニご飯のメニュー選びにも役立ちますよ。覚えると便利なので、ぜひマスターしてみてください。
PFCバランスダイエットのQ&A

最後に、PFCバランスダイエットでよくある疑問についてQ&A形式で紹介していきましょう!
Q: PFCバランスさえ守れば痩せる?
【A】PFCバランスだけが良くても、摂取カロリーが消費カロリーを上回れば体重は増加します。なので、ダイエットしたいなら
- 消費カロリーを上回らない摂取カロリーを計算する
- 算出したカロリーをもとにPFCバランスを考える
が前提です。
ただし、いきなり食事をガラッと変えるのは無理!という方は、PFCバランスを整えることから始めてもいいかもしれません。
【Q】昼にたんぱく質をたくさん摂ったら夜は食べなくていい?
【A】カラダづくりのためには、1回の食事でたんぱく質(などの特定の栄養素)をまとめてたくさん摂るより、3食で均等に割って食べるのが効果的です。
しかし、毎食バランスよく摂取するのはなかなか難しく、あまり厳しいと続けづらいでしょう。そのような場合は、1日3食のトータルや3日間の食事全体のトータルで考えてもOKです!
【Q】食事管理アプリは使った方がいいの?
【A】アプリのメリットはスマホでいつでもどこでも手軽に記録できることです。
カロリーや栄養素の計算が楽で、日々の食事内容を簡単に記録でき、PFCバランスを可視化できます。反省やモチベーション維持にも役立つでしょう。
【Q】外食したら体重が1kg増えた!
【A】外食メニューは塩分や炭水化物が多い傾向にあるので、食べた翌日にむくむことがありますが、これは一時的なものです。
体重が前日に摂取したものの影響で1〜2kg上下することは普通です。一晩で体脂肪が1kg増えることはないので、安心してコツコツダイエットを続けましょう。
【Q】PFCバランスを守っているのに痩せない
【A】ダイエットを始めてどのくらい経ちましたか?新たな食習慣が根付き、身体の細胞が入れ替わるまでには3~4ヶ月かかります。成果が出るまで3ヶ月以上見ておきましょう。
それでも痩せない場合は、プロのアドバイスを受けることをおすすめします。
早く成果を出したい場合や、上手くいかない場合は、パーソナルジムで指導を受けるといいでしょう。
まとめ

PFCバランスとは、三大栄養素であるたんぱく質(P)、脂質(F)、炭水化物(C)の摂取バランスのことです。PFCバランスを整えることは、健康的かつ理想のカラダづくりにおいて非常に重要です。
PFCバランスの計算は、3つのステップで計算できます。
- 1日に必要な摂取エネルギー量を計算する
- 目標とするPFCバランスの割合を決める
- 各栄養素の必要量を計算する
また、PFCバランスは「手ばかり」を使えば、計算なしで簡単にだいたいの目安を計ることも可能です。
食事管理アプリや手ばかりを活用して、あなたも今日からPFCバランスを意識した食事を始めましょう!